カメラ・ハンティング
京都を訪れる観光客の多くがカメラを携えている.もちろんスマートフォンで撮っている人も多いのだが,愉しみのためあるいは作品づくりのためにしっかりした機材を装備している人も少なくない.そうした人たちがどのようなカメラを持っているのかに注目してカメラ・ハンティングするのも面白い.
例えばこの男性が斜めがけにしているのはライカのデジタルカメラ.正面に赤く丸いライカのロゴがあることと,ストラップが繋がっている角に ISO 感度を設定するためのダイヤルが見えることからすると,型式は M10.レンズには 35mm と焦点距離が刻印されており,このフードの形状と合わせて考えると SUMMARIT-M F2.4/35mm ASPH. と思われる.
さらに京都は外国人観光客が多いので,どこの国のひとがどこの国のカメラを持っているかを見るのも興味深い.例えば欧米人はけっこうソニーのカメラを持っている.α などのミラーレス一眼だけでなく Cyber-shot などのコンパクトカメラも多い.ライカを持って歩いているときにソニーのカメラを持ったドイツ人に道を訊かれ,最後に「ところでキミは日本人なのにどうしてドイツ製のカメラを持っているんだ?」というので「そっちこそどうして日本製のカメラを使ってるんだ?」とお互い言い合って笑ったなどということもある.
--KGR
鈴鹿サーキットの RX0
先日 BS で放送されていたスーパーフォーミュラ第 1 戦を眺めていたときのこと.鈴鹿サーキットからの中継だったのだが,コースサイドの固定カメラの映像に切り替わると画面の左下隅に「SONY RX0」と出る.
モータースポーツでは高速で疾走する車の迫力を伝えようと,人が立ち入ることが危険なコースサイドに小型のカメラを設置することが多い.かつては小型のカメラヘッドとボディが有線で繋がった業務用カメラが用いられていた.その頃から民生機器では現在のアクションカメラのような小型カメラは存在したのだが,画質などが明らかに業務機よりも劣るため中継に用いることはできなかった.それが最近では民生機器(RX0 については複数台を同時にワイヤレスで制御できるなど民生機器と呼ぶべきか議論のあるところだが)でも性能が向上し,放送素材として用いることができるようになってきた.
同等のサイズのカメラには GoPro などアクションカメラとしてよく知られているものもあるが,これらに搭載されているレンズは焦点距離がかなり短く,広角レンズ特有の歪んだ映像になる.これはアウトドアスポーツなど,どこでどんなイベントが発生するか予測が難しく,なおかつ撮り逃がすと二度と撮れない状況で撮影することを想定して設計された結果である.これに対して RX0 は 35mm フルサイズ換算で 24mm と広角ではあるものの歪みを感じさせないレンズ設計が可能な画角に設定されている.このことも RX0 をコースサイドカメラに選ぶ理由のひとつになっているのだろう.
--KGR
落ちないオロナミン C
大勢の人が行き交う三条大橋.欄干の外側にぎりぎりのところで落ちずに止まっているオロナミン C のビンがある.
欄干の構造からいって,よほど無理のある体勢にならないとここにこのようにビンを置くことはできない.恐らくは欄干の内側に捨てられたピンが蹴られるかなにかして転がって欄干をくぐったのではないかと思う.だとするとよくこの状態で止まったものだ.
三条大橋はバスなど大型車両が通るとけっこう揺れるので,その振動で今頃はもう転げ落ちてしまったかもしれない.そうでなくてもいずれ清掃があれば拾われ捨てられるだろう.偶然が重なってこのまま落ちないで話題になると面白いのにと密かに思っていたりする.
---KGR